びびった。これ言っていいのかな。まあリアルタイムの話じゃないから問題ないだろう。
私はイスタンブール新市街のホテルに滞在してたんだけども、チェックアウトしようとしてフロント階に降り立ったのね。そしたらやたら騒がしい。つーか物々しい。
前日のロビーはこんなに大勢の人でごった返してなかった。やたら大勢のチェックアウト時間にバッティングしちゃったかなーなんて思いながらフロントに向かうと特にそこに並んでるわけではない。
よく見ると警備が多いんだこれ。警官半端ない。私服の人らもイヤモニとかして周囲を監視してる。
ホテルの出入り口は金属探知機なんか使ってひとりひとりチェックしてる。なにごと?
呑気な日本人である私は必死で警備してる人々に陽気に「ギュナイドゥーン(トルコ語でおはようの意)」なんて声をかける。何かあるの?って聞きたいけど他のトルコ語をあんまり知らない。まあ聞いても教えてくれないだろうけど。
そして私はわかってしまった。要人が来るのだそうだ(ツイッターに載ってた)。
その要人というのは、そう、タイトルの通りである。エルドアンだ。ここで演説をするのだという。
まさか自分の泊まってるホテルに自分の唯一知ってるトルコ人が来るなんて、いったいどんな偶然だろうか。
一目見たいと思ったが生憎予定が詰まってる。イスタンブールに滞在するのもそこまで長くはないのだ。次の街へ行くためにやることは全て済ませなくてはならない。
涙を飲んで外へ出た。エルドアン大統領閣下を拝見するのは諦める。外も外で物々しい。
警官だらけだ。意外と女性警官が多い。
え普通にメインエントランスに車横付けで来るの?セキュリティ大丈夫かと思いながらふと目線を近くのビルに向けた。
そこでとんでもないものが目に入った。
おわかり頂けただろうか。
え、わかんない?よく見てよ。屋上だよ。
どう見てもスナイパーです。本当にありがとうございました。
エルドアン大統領に近付こうものならもう完全にやられるわけですね。一瞬で理解しました。ふつうに怖いわ。
あ、そっちのビルにもいるじゃーん死角ないじゃーん。
はい、私その後は野次馬心をこらえて旧市街へと向かいました。あーもう寒いよイスタンブール。